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高周波電圧計


高周波の電圧を簡便に測るには、ショットキ・ダイオードとキャパシタで右のような回路を使います。
この回路での問題点は、ダイオードの順方向電圧降下分だけ誤差が出てしまうことです。
(そのほかに、接合容量を介して、せっかく検出して C にためた電荷が信号源に逃げるというのもありますが、それは今回議論しません。)

その誤差を克服する回路を紹介します。 これは HP が考案したものです。
右のような回路です。  AM 波のような変動する高周波ではなく、サイン波のように定常な状態の信号だけが対象ですが、うまく考えたと感心します。

入力波をショットキ・ダイオードで検波し、それを 100p に充電します。  立ち上がりはダイオードの順方向抵抗で決まり、落ち方はオペアンプの入力電流とダイオードの逆方向漏れ電流で決まります。 ですから平均値ではなくピーク検出に近い方式になります。
下側のオペアンプの入力は入力のピークからダイオードの順方向電圧だけ低い値になります。
それに対して上側のオペアンプには V-2d の電圧が供給されます。  2 つのオペアンプの出力の平均から下側のオペアンプへ NFB を与えますと、あら不思議、出力は V になります。
うまいですね。

使うオペアンプはほとんど直流に近い低い周波数だけを扱いますので、高周波レスポンスは問題になりません。  まあせいぜい低い入力バイアス電流と、低いオフセット電圧だけが要求仕様になります。
どの程度高い周波数まで使えるでしょうか。  そうですね、SBD の特性と配線の浮遊容量によりますが、まずくても 100MHz は楽勝ではないでしょうか。
SBD は接合容量が小さくて、 特性がそろっているものが必要です。  100p や 1k は自分の要求に合わせて変更してかまいません。  入力にある 50Ω は直流の帰線です。 取り外してもいいですが、その時は信号源が直流的にグラウンドにつながっていることが必要です。  また、入力端子が ESD に対して保護されていないことに気を付けてください。
上側の 2 本のダイオードに並列に接合容量の半分程度の C をつないでやった方がいいかな。

もう一つ注意することとしては、入力の電圧が d と比較できるぐらい小さくなると、上側の 2d は必ずしも下側の d の2倍にはならないことです。  上側のダイオードのバイアス点が浅くなりますので、V-1.5d とか、悪くすると V-d 程度までに上がってくるでしょう。  出力端子は低い方への誤差が出てきます。 なかなかいい着想なのですが、そこが残念なところ。

この弱点がありますから、私としては以前に書いた記事マイクロ波検出器で使った回路のほうが好みです。  そのページの下のほうにある「改良した回路」の回路図(右に再掲)です。  GaAs のショットキ・ダイオードにバイアスをかけて検波し、ペアとなるダイオードにも同量バイアス電流を流したものを用意して引き算しています。


参照: HP Journal Vol.31, Sep. 1980,  P29



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#高周波電圧計 #高周波電圧
(03/17/2020)武        

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RF Voltage detector
作者: 藤原 武 Tak Fujiwara