電源部のグラウンディングの例
CDドライブの機構部分が壊れたオーディオアンプを分解していて、電源のプリント基板におもしろいパターンを見つけましたのでご紹介します。
ずっと以前に「銅には抵抗がある」でご紹介した、電源部分のグラウンドのさばき方です。
トランスと整流ダイオードと平滑コンデンサのループは、瞬間的に大きな電流が流れるのでそれが作る磁束と共通インピーダンスによる参照点電位の変動に注意が必要です。
また、たくさんの負荷が、それぞれから流れてくる電流が共通インピーダンスによって他へ干渉することを避けるのも必要です。

右の絵をご覧ください。
ダイオードの+から来たサージ電流は下側の電解コンデンサを右に抜け、大きなランドに入ります。 ここからトランスの中点に戻ります。
同様に、このランドから右側にある平滑コンデンサを抜けてダイオードの-に戻るループもあります。
この電流は瞬間的で非常に大きいので、銅箔の位置によって電位が異なります。
そこで、負荷からの接続点を一カ所だけにすることによって、グラウンドの基準参照点を確保しています。
もう一方の、「負荷からの電流の影響の排除」に関しても工夫していて、相互に干渉しないように、参照点まで別々の銅箔を流れるようにしています。
共通インピーダンスの排除です。
実は、このメーカは以前私が勤めていた会社で、当時も同じような設計をしていました。 私のやり方が長い年月の後でも綿々と引き継がれていたことに若干の驚きがあります。
