ガウシアンフィルターの次数の影響
一度調べようと思ってそのままになっていたことを思い出しました。 ガウシアン・フィルタの次数が上がったとき、3次以上なら周波数特性はそれほど大差がないのは想像していましたが、実際にはどうなのでしょうか。
2次から8次までの比較をしてみます。
代表選手としてとりあげたガウシアン・フィルタは
Linear Phase Filter, Symmetrical Chebyshev Equiripple Error, Delay= +/-1%
(遅延誤差 ±1% 以下の上下均等チェビシェフ型遅延誤差を持つ位相直線フィルタ)
です。 その他のガウシアン・フィルタでも傾向は同じはずです。
まず周波数対 S21 特性です。
2次は切れが悪いのは分かりますが、4次以上になりますと -12dB 位までは大差がありません。
これは、理想ガウシアンに近づけることが目的ですから当然のことです。
次数が上がると w=1.5 から w=2.5 辺りを注意してみると徐々に理想ガウシアンに近づくことが分かります。
続いて群遅延特性です。群遅延は、遅延の量を見るのではなく、どれぐらい右に平坦に伸びているかを見ます。
次数が上がると、どんどん右の方に伸びていることが分かります。 ここに次数を上げる利点があるのです。
上の S21 特性と比較しながら見てください。 たとえば、 -12dB に落ちたところで遅延が元の値に対してどの程度落ち込んでいるかという点です。
-12dB の点で読みますと、5次のフィルタで充分フラットな群遅延が確保されていると言えます。
-20dB の点なら7次のフィルタになるでしょう。
遅延時間を正規化してみると右側へののびがもっと良く比較できるようになります。 ついでですが、このグラフで高次の線を見ますと、上辺が波打っているのが分かります。
波は1から上に出ている量と下に出ている量が同じです。
Symmetrical というのはそのことです。
また、上に出ている波の一つ一つは同じ高さです。
それが Equiripple ということです。
さらに、その量は1に対して1%に当たります。 それが Error=+-1% の意味です。
これら全部を含んだ言い方として、"Linear Phase Filter, Symmetrical Chebyshev Equiripple Error, Delay=+-1%" という長い名前のフィルターになります。
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ガウシアン・フィルタ
KK Lenear Phase Filter
[参考文献]
「伝送回路網およびフィルタ」 電子通信学会 第3版 矢崎銀作、武部幹 ISBN無し
