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Ceramic Capacitor Distortion


セラミック・キャパシタによる歪みを実験しましたので記録しておきます。
2kHz のハイパスフィルタに 1kHz のサイン波を通して、キャパシタに交流電圧ががある程度かかるようにし、出てきた波を FFT にかけます。  信号レベルは 820Ωの負荷に 400mVpeak の電圧になるようにしています。
This page is to record the result of experiment that demonstrates ceramic cap distortion.
1kHz sine wave is applied to a 2kHz high pass filter using captioned capacitor, so that capacitor terminals have AC voltage.  The output is analyzed by FFT.  Signal level is 400mVpeak at 820Ω load.



まず測定系の残留歪みを調べておきます。
キャパシタを入れたときと同じ程度の減衰をするように 1kohm を入れて歪みを見ます。
高調波群はほぼ -66dB より下にあります。 ほとんどオシロのプリアンプの歪みです。
ピンクのトレースが FFT で、スパンは 10kHz、縦は 10dB.div です。

First, an 1kohm resistor is inserted at the DUT position to see oscillator and scope distortion.

Pink line shows result of FFT analysis.  The FFT window used is Blackman-Harris.
The span of harmonic trace is 10kHz, and the vertical axis is 10dB/div.
Harmonics are less than -66dB level.
Majority of the distortion is caused by oscilloscope pre-amp.

Ceramic 1

第2高調波が 0.5% になっています。 かなり悪い。

About 0.5% of the 2nd harmonic.
Very bad.

Ceramic 2 (chip)

このキャパシタはそこそこです。 第3高調波が 0.1% です。

This particular chip cap behaves fair.
0.1% of the 3rd harmonic.

Ceramic 3

かなり悪いですね。 第2と第3が 0.25% になっています。

Bad. 0.25% of the 2nd and 3rd.

Ceramic 4 (Low dielectric)

誘電率の低いセラミックは比較的歪みが小さくなるようです。

Low dielectric ceramic has no problem.

Film 1 ポリエステル

フイルムキャパシタは一般的に問題がありません。

Films are OK, generally.

Film 2 ポリプロピレン

全く問題なし。

No problem.

Film 3 誘電体不明

例外もあります。 低い耐圧の小型の物はわずかに歪み見られます。

Exceptional case of film, which is small sized low voltage one.

Film 4 ポリエステル

問題なしです。

No problem.


ここまではすべて出力電圧を 400mVpeak で測りました。
Above measurement is based on the output level of 400mV peak.

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上記の Ceramic1 を取り上げ、入力電圧を上げてみます。 約3倍にしてみました。 図のように歪みが大きくなります。

Picking up above Ceramic 1, the input voltage is increased. The output voltage is about three folds larger, resulting in higher distortion.

黄色の線が入力、緑が出力です。 0.5V/div。

ピンクが FFT で、第2調波が 0.9% になりました。

Yellow trace is input, while green is output.
Pink line is the FFT of green (output).
Note that the second harmonic is at -41dB (0.9%).

入力と出力の FFT を重ねて比較しておきます。

Comparison of input and output harmonics.





[2020.06.01 追記]
上記で問題視しているセラミックキャパシタは強誘電体(piezoelectric)を使ったもので、EIA 規格の X7R や Z5U や Y5V と呼ばれるものです。
しかし、最近出てきた C0G/NP0 (CゼロG/NPゼロ)(誘電体種類 C0G、温度特性 NP0) のセラミックキャパシタは話が別です。
C0G は結晶構造が全く異なり、電圧や温度によって容量が変化しません。 ですからとても低い歪になります。  経年変化が非常に小さく、ヒステリシスが無く、誘電体吸収もありません。  ポリエステルに勝るとも劣りません。 ところが、誘電率が小さいので、工夫しないと容量が稼げません。 やや大型になります。
Murata のカタログはこれです。 ==>チップ積層セラミックコンデンサ 0.22u が p50 にあります。
米国では Johanson と AVX のものが入手できます。  ==> Johanson MLC Capacitors  の青い色のカラムで、0.033u まであります。
==> AVX では 0.1u まであります。(カタログには pF と書いてあるが uF の間違い)
太陽誘電や KEMET からも出ています。

右上の図は模式的に各種セラミック誘電体の電圧対容量変化率を表しています。  Y5V などに歪が起きるのがわかりますが、歪はこの原因以外にヒステリシスによっても発生します。  以前これ==>「お尋ねします、キャパシタの正体」で紹介しました。
小売り(Digi-key など)では在庫を置かず、受注生産になるようです。 ですからリードタイムが数十週間で、お値段も目が飛び出るほど高くなります。 
早く出回るようになるといいですね。


参考: Class I ceramic dielectrics 解説