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タンスの整理


タンスがたくさんあると、何がどうなっているか混乱しませんか?
ここでちょっと整理しておきましょう。

いや、タンスと言っても、リアクタンスやサセプタンスといった言葉の話です。


レジスタンス (resistance)
皆様ご存じの、抵抗。 正しくは、抵抗器の持つ性質の量のことです。  直流の電圧をかけても、無限大の電流は流れなくて、特定値の電流しか流さない性質で、日本語では 「抵抗値」 と呼び、単位はΩ(オーム)です。
レジスタンスを持つように設計した素子のことを「レジスタ」「抵抗器」あるいは単に「抵抗」と言います。 Resistor です。 カタカナ表記は同じでも Register は別のものですね。
レジスタンスもレジスタも、記号ではしばしば R と書かれます。 

インダクタンス (inductance)
コイルや線路が、電流を流したときに磁束を作り出す性質の量を表す単語です。  あるいは、コイルや線路に、変化する電流を流したときにその変化に応じた電圧を発生させることができる性質の量を表す単語です。  日本語でこれに当たる単語は「誘導係数」 と言いますが、今ではアカデミーの世界で使われるだけで、エンジニアの間では使われません。  その量を表す単位は H (ヘンリー)です。 インダクタンスを持たせるように作った素子のことを「インダクタ」といいます。  または「コイル」「チョークコイル」「チョーク」という表現をすることもあります。  戦時中は「線輪」「塞流線輪(そくりゅうせんりん)」といいました(とか)。
インダクタンスもインダクタも、記号は L で表すことが頻繁にあります。

キャパシタンス (capacitance)
向かい合った2つの導体間か、または単に1つの導体表面に、電荷を蓄えうる性質の量のことです。 あるいは、2つの向かい合った導体間か、または単に1つの導体に、変化する電圧を与えたときその変化に応じた電流を流すことのできる性質の量のことです。 日本語では静電容量あるいは単に容量といいます。 その量を表す単位は F (ファラド)です。 F はあまりに大きいため、一般的にはその 100 万分の 1 である μF が使われます。
キャパシタンスを持たせるように設計した素子のことを、「キャパシタ」「コンデンサ」「蓄電器」といいます。
キャパシタンスもキャパシタも、記号ではしばしば C と表します。
最近では電気二重層キャパシタといって、 100F とか、1000F といったものの開発がおこなわれ、電池の代換えとしての用途が期待されています。

ちょっと地球のキャパシタンスを計算してみました。 真球だとしています。 実際には山や波がありますからもっと大きいでしょうけど。
1m は昔フランスで子午線の長さから決めましたので、地球の周囲はおよそ4万km です。 半径(r)はその 2π 分の 1 です。 真空の誘電率は 8.852E-12 です。 キャパシタンスは 4*π*ε0*r ですから 708μF ということになります。 ちいさいですね。

リアクタンス (reactance)
インダクタやキャパシタに交流電圧をかけると、その電圧の位相とは異なった位相の電流が流れます。 その交流電流の流しにくさの性質の量をリアクタンスといいます。 周波数の関数になります。
インダクタのリアクタンス(X)は、交流電圧の角周波数をωラジアン/秒としたとき、
      X = ωL
で計算できます。 インダクタが作るリアクタンスを誘導リアクタンスとかインダクティブリアクタンスといいます。
同じ様に、キャパシタのリアクタンスは
      X = -1/(ωC)
で計算できます。 負の値であることに注意してください。 キャパシタが作るリアクタンスを容量リアクタンスとかキャパシティブリアクタンスといいます。
リアクタンスの単位は抵抗と同じΩ(オーム)です。
リアクタンスを持つように作った素子を 「リアクタ」 といいますが、この言葉は電力を扱うエンジニアしか使いません。 それも通常はコイルの方に使います。
上で使った X がリアクタンスやリアクタの記号です。

インピーダンス (impedance)
レジスタンスとリアクタンスが直列につながったところへ、交流電圧をかけると、それら両方の効果によって電流はより流れにくくなります。 この流れにくさの量を 「インピーダンス」 といい、単位は、レジスタンスやリアクタンスと同じ、Ωを使います。
直列につながっていると、そのインピーダンス(Z)は
   Z = R + j X
で表されます。 ここで、j は虚数単位です。
記号は Z です。 インピーダンスには日本語訳がありません。
おあいにくさまです、素子を表す単語はありません。 「インピーダ」なんて単語を作ったりしないでください。 え、「エルピーダ」? L 成分を持ったインピーダンス素子のことかな?

コンダクタンス (conductance)
直流電圧をかけたときに、電流を流してくれる物体が、どれだけ電流を流しやすいかを表す性質の量です。 ちょうど、レジスタンスの逆(逆数)になります。
レジスタンスの逆ですから、単位は昔はオーム(Ohm)の反対のモー(Mho)といい、Ωの文字を上下逆にしたものを使いました。 今は S (ジーメンス)です。
記号は G です。
コンダクタンスには日本語訳がありません。 単位体積あたりのコンダクタンスをコンダクティビティー(単位はS/m)といいますが、これの日本語訳は導電度です。 似たような単語に「導電率」というのがありますが、導電率には2つの意味があります。 一つは導電度のことですが、これは今は使われません。 もう一つは純銅に比較しての導電度のことで単位は % で表されます。

コンダクタンスのことをリーカンス (Leakance) ということもあります。 リークしている(漏れている)概念から来た単語でしょう。
「コンダクタ」 というと、通常、金属物質のように非常に抵抗の低い物質で、電流の通路を形成させるものをいいます。  車掌さんや指揮者もコンダクタですね。

サセプタンス (susceptance)
これは、リアクタンスの逆数の、符号を反対にしたものになります。 交流電圧を与えたときに、どれだけ電流を流しやすいかの性質の量です。 単位はコンダクタンスと同じ S を使います。
記号は B です。

アドミタンス (admittance)
もうお分りですね。 インピーダンスの逆数です。 コンダクタとサセプタを並列につないで、よりよく電流が流れる状態を表している性質です。 単位は S 、記号は Y です。

ここでちょっとインピーダンスとアドミタンスの関係を整理しますと:

インピーダンス レジスタンス リアクタンス
Z = R  +   j  X XはCの時、負
                          
アドミタンス コンダクタンス サセプタンス
Y = G  +   j  B BはLの時、負
Y = 1 / Z
周波数を固定して、直列と並列を等価回路で置き直すと:
G = R / ( R^2 + X^2 )      B = - X / ( R^2 + X^2 )      符号に注意!
R = G / ( G^2 + B^2 )      X = - B / ( G^2 + B^2 )

エラスタンス (elastance)
これは使われることはありませんので忘れていいでしょう。  キャパシタンスの逆数です。 逆容量と訳します。 単位は 1/F です。

イミタンス (immitance)
あまり使われませんが、インピーダンスとアドミタンスをひっくるめてイミタンスと言うことがあります。
学者の間でしか使われない言葉で、我々エンジニアは忘れていいでしょう。
みんなが共通認識して使う記号はありません。
あ、スミスチャートの時にこの言葉を使います。 スミスチャート上にインピーダンスの円とアドミタンスの円の両方を記入したものはイミタンスチャートと呼びます。

相互インダクタンス (mutual inductance)
1つのインダクタの作る磁束が、別のインダクタの磁路を通ることによって、片方に流れる電流が相手方のインダクタンスに影響を与える量のことです。 相互誘導係数ともいいます。
単位は H (ヘンリー)です。
相互インダクタンスの記号は M で表すことがあります。

左の図で、スイッチが開いているときは2次側のコイルは無いのと同じです。 このとき、1次側に流れる電流 I は
      I = E / (ω*L)
になります。 L はもちろんインダクタンスです。
さて、スイッチを閉じたとします。 磁束の一部は2次側のコイルを通り、電圧を発生させます。 R を通って電流が流れて2次側のコイルが1次側のインダクタンスを低くする方向(=逆向き)の磁束を発生させます。
1次側のインダクタンスが小さくなってしまいますので、その分だけ引き算する様な式を考えます。
        I = E / { ω* ( L - M ) }
この低くなる M の部分を相互インダクタンスと呼びます。
I が増加しますが、この増加分が R で消費される電力を供給しているのです。

自己インダクタンス (self inductance)
相互インダクタンスに対し、もともと自分が持っているインダクタンスのことを取り上げる時は、「自己インダクタンス」「自己誘導係数」と表現します。

相互コンダクタンス (mutual conductance)、 伝達アドミタンス (transfer admittance)
入力の電圧(Ei)が変化(δ)したときに、出力の電流(Io)が変化(δ)するような四端子網を描いたとき、
    δIo / δEi
を相互コンダクタンスといい、記号 gm で表します。 どういうわけか、真空管の時代から g は小文字です。 ヨーロッパでは記号 S を使うようです。 グリッド電圧が変化したときのプレート電流の変化は、真空管の良さを表す指標でした。  FET をソース接地したとき、ゲート電圧変化に対するドレイン電流の変化もそうです。
単位は電圧分の電流ですからコンダクタンスと同じ S (ジーメンス)です。 ミリモーなんて言うと「古い」といわれます。
最近になって、複素数を持った場合のために、伝達アドミタンス、トランスファーアドミタンスという表現も使うようになってきました。

右の写真は 6EJ7 というミニチュア管です。 田舎の家を取り壊すときに、自作の受信機から引っこ抜いてきました。 真空管時代の終焉に近い頃に出されたもので、おそらく真空管としては最高の gm を持っていたと思います。 トランジスタの興隆に押されていた真空管のエンジニアが、根性を見せて、高い gm を出すカソードとグリッドの構造を考え出したものです。 しかし、健闘もむなしく、このあと真空管は衰退の一途をたどることになります。 

伝達インピーダンス、 トランスインピーダンス (transfer impedance,  transimpedance)
2端子の入力と2端子の出力からなる4端子網において、出力電圧の変分を入力電流の変分で除した値。 一般的には複素数になります。 単位は δe/δi ですから Ω になるのですが、V/A も使われます。 dBΩ といったときは 1 Ω を基準(0dB)とした絶対デシベルです。 記号はまだ一般的ではありませんが Tz が使われます。
信号源インピーダンスが低い場合に、高速でノイズの小さいアンプを作るときは電流で受けてやります。  このようなアンプを「トランスインピーダンスアンプ」(TIA: Transfer Impedance Amplifier) と呼びます。

相互インピーダンス (mutual impedance)  相互アドミタンス (mutual admittance)
結合インピーダンス (coupling impedance)  結合アドミタンス (coupling admittance)
二つの伝送回路が、共通したインピーダンスを持ったままそれぞれ信号を伝えようとすると、お互いが干渉して、信号がリーク(漏れ)を起こします。  その共有部分のインピーダンスを相互インピーダンス/結合インピーダンスといい、Zm で表します。  相互アドミタンス/結合アドミタンス(Ym)はその逆数です。

特性インピーダンス (characteristic impedance)
伝送線があったとき、その形状と、導体の抵抗と、絶縁物の誘電率と導電率と透磁率から決まる常数です。 「インピーダンス」という名前が付いていますが、交流電流を流しにくくするという概念ではありません。
伝送線は一般的には 2 つの導体から形成されています。 当然、2 つの導体間には静電容量が存在し、長さ方向にはインダクタンスが存在します。 いま、非常に長い伝送路の一端に電圧をかけたとしますと、その直後はその端に近いところの静電容量に対する充電電流が流れます。 しかし、進行方向にはインダクタンスがあるために、少し離れたところには時間が経たないと電圧は到達しません。 絶縁物の導電率や損失が 0 で、導体の抵抗が 0 であるとすると、この電流はインダクタンスと線間静電容量によってきまる電流となります。 このときの電流 I と電圧 E の比は:

    I / E = SQRT ( L / C )

となり、電圧分の電流ですので、単位はインピーダンスと同じΩとなります。 これをこの伝送線の特性インピーダンスといいます。 記号は Z0 を使います。
インピーダンスと名前は付いていますが、実数ですので特性レジスタンスという名前のほうがいい気がしますね。
同軸線は 75Ω と 50Ω のものが多く使われます。 テレビのフラット平行フィーダは 300Ω ですが、最近は使われなくなってきましたね。
50Ω という値は、絶縁物にポリエチレンを使ったとき、一番伝送損失が小さくなる値だったからです。 75Ω というのは、自由空間にある半波長ダイポールの中央給電点インピーダンスが 72Ω になるので、それに近い、きりのいい数字だからです(下記注)。 300Ω は 75Ω の 4 倍で、フォールデッドダイポールの中央給電点インピーダンスに近い値です。

共役インピーダンス 共軛インピーダンス (conjugate impedance)
複素数 (A + i B) に対して、虚数部分の符号が逆になるだけの (A - i B) のことを共役(軛)複素数といいます。  インピーダンスの場合も同じで (R + j X) と (R - j X) は「互いに共役である」と表現します。
共役インピーダンスは伝送回路の整合 (matching) を取るときに重要な概念です。

例えば、いま仮に、信号源が
     50 - j 100 Ω
の固定されたキャパシティブインピーダンスを持っていたとして、負荷のインピーダンスを変化させることができるとき、負荷を
     50 + j 100 Ω
のインダクティブインピーダンスにすると、最大の電力が伝達されます。

(あ、逆はだめですよ。 負荷のインピーダンスを固定して、信号源が可変の時は、信号源インピーダンスの実数部が 0 の時が最大です(負にはできないとして)。 虚数部は符号反転したものです。)

特性ノイズレジスタンス (characteristic noise resistance)
アンプの入力ノイズ電圧 (En) の入力ノイズ電流 (In) に対する比 En/In を characteristic noise resistance といいます。 信号源抵抗がこの値以下の時はそのアンプは En の方が支配的になり、逆の時は In の方が支配的になります。 FET を初段にしたアンプの時は In が小さいので、信号源抵抗が高いときに有利です。
でも本当は、In が起源のノイズ電圧は、信号源インピーダンスで決まりますから、ノイズインピーダンスと呼ぶ方がいいような気がしますネ。

サーマルレジスタンス (thermal resistance)、 サーマルコンダクタンス (thermal conductance)
サーマルレジスタンスは熱抵抗といった方が一般的です。
2つの物体の間にあって熱を運んでいる熱伝導物質があるとします。 この熱伝導がどれほど悪いかを表す指標です。 電子部品の放熱器のようなもので使うときの単位は K/W が一般的です。 ℃/W でも同じ値です。 しかし、壁の断熱を議論するようなときは、面積が一定しませんので m^2・K/W として面積の元を入れることもあります。
その物質の片面に 1W の熱量を与えたとき、その面の温度が上昇する度合いというのが直感的に理解できてわかりやすいでしょう。
このとき、間にある熱伝導体や壁の厚さはあるがままを使い、単位長(厚さ)に換算していません。

サーマルコンダクタンス(日本語はない)はサーマルレジスタンスの逆で、熱の伝わりやすさを表し、単位は W/(m^2・K) です。

似たものですがサーマルレジスティビティ(熱抵抗率) (thermal resistivity) は単位長物体の単位面積あたりのサーマルレジスタンスですので、単位は m・K/W になります。 また SI メトリックにも出てくるサーマルコンダクティビティ(熱伝導率又は熱伝導度) (thermal conduntivity) はサーマルレジスティビティの逆数で、単位は W/(m・K) です。

シートレジスタンス (sheet resistance)
シートレジスタンス(シート抵抗、面抵抗)というのは、シートレジスティビティ(シート抵抗率、面抵抗率)に、長さ方向(測定方向)が幅方向を単位とする正方形の何倍あるかを見て掛けたもので、単位はΩです。 
シートレジスティビティ (面抵抗率) (sheet resistivity)とは、概念的には、抵抗を持った薄膜やシート状のフイルムを正方形に切り、2つの向かいあった辺それぞれに抵抗 0 の線を貼り付け、その2つの間での抵抗値を測定したものです。  記号は ρs (ロウエス)、単位は Ω/□ です。
概念はそうですが、実際にはこのような測定はできません。 測定をするには Van der Pauw (ファンデアポウ)の方法が有名です。
右の図の様な十字形 (Greek Cross) を作り、定電流源をこのようにつなぎます。 別の2辺に電圧計をつないで電圧を読みます。  そうしてシート抵抗を次の式で計算します。

    ρs = E/I * π/ln2

ln は自然対数です。 Van der Pauw の方法は十字形に限定されません、例えば正方形の隅を使って測定する方法もあります。
Van der Pauw 以外にも、4端子法 (Kelvin probing) で計るやり方もあります。
シートレジスティビティのディメンジョン(元)は E/I なので単位は抵抗の Ω になるはずですが、シートであることをあえて表すために Ω/□ というのを使います。
一見正方形の大きさが気になりますが、 どんな大きさでも同じ値になります。

Sheet Resistivity の定義は次の通りです:
シート状の抵抗体または導体の抵抗値Rは抵抗値の定義から
        ρ   l
  R = --- * ---
        d     b

(ここに d は導体の厚さ、l は長さ、b は幅、ρは体積抵抗率)
となるが、このうちの ρ/d を Sheet Resistivity と呼ぶ。

サーフェスレジスタンス (surface resistance)  サーフェスコンダクタンス(surface conductance)
サーフェスレジスタンス(表面抵抗)というのは、サーフェスレジスティビティ(表面抵抗率)に、長さ方向(測定方向)が幅方向を単位とする正方形の何倍あるかを見て掛けたもので、単位はΩです。
サーフェスコンダクタンスはサーフェスレジスタンスの逆数で、単位はS(ジーメンス)です。
サーフェスレジスティビティ(surface resistivity)には下に記述した2種類が有ります。 どちらも正方形の1辺から対向の1辺への抵抗です。

1. 1つ目のサーフェスレジスティビティーは、絶縁体の表面が汚れているとき、表面にある水の分子やイオンを通して伝導がおきますが、その抵抗のことで、直接電極を(導電ペイントなどで)貼り付けて測定します。
絶縁体のサーフェスレジスタンスは、電流経路の形状にとらわれず、単に表面にある2つの電極間の抵抗値をいうこともあります。

2. 導電体のサーフェスレジスティビティーとは、導体に高周波を流したときに表皮効果によって表面近くにしか電流が流れませんが、その表皮深さ(Skin Depth)に相当するうすい導体を想定したときのシートレジスティビティーのことです。 表皮深さは、導電率を σ、透磁率を μ、角速度を ω としたとき
             √{2/(ω*μ*σ)}
で表されます。

ですから表皮効果における Surface Resistiviry (Rs)の定義は次の通りです:
          ρ
    Rs = ---
          δ

(ここにρは体積抵抗率、δは表皮深さ)。
主な金属の表皮効果による Surface Resistivity は次の通りです:
金属 ρr
(銅を1として)
δ
(μm)
at 2GHz
Surface Resistivity
Rs*10^7/√(f),
(Ω/□)/√(s)
Ar 0.95 1.4 2.5
Cu 1.0 1.5 2.6
Au 1.36 1.7 3.0
Al 1.6 1.9 3.3
W 3.2 2.6 4.7
Mo 3.3 2.1 4.7
Ni 5.1 0.31 5.5
Cr 7.6 4.0 7.2

注意: 「表面抵抗率」は「面抵抗率」とは異なるものです
英語では surface と sheet ですから異なるのが明白なのですが、日本語では sheet に当たる良い単語がありません。 ですから「面」という訳を付けているのですが、「面」は厚さのない概念で本当は適当ではありません。 
この混乱のため、多くのエンジニアが本来「面抵抗率」というべきところを誤って「表面抵抗率」と記述しているのを見かけます。 「シート抵抗率」という言葉を使えば明確に表現できますからそれを使うことをお勧めします。

放射レジスタンス (radiation resistance) 、放射インピーダンス (dariation impedance)
アンテナから放射される電力を全方面にわたって積分したものを放射電力(Wr)といいます。
そのアンテナの給電点での電流を I としたとき
      Rr = Wr / |I|^2
で表される Rr を放射レジスタンスといいます。 自由空間にある半波長のダイポールではおよそ 72Ω になります。
この状態で、給電端子の電圧(E)と電流との比(ベクトル値です)をとって
      Zr = E / I
としたときの Zr を放射インピーダンスといいます。 この実数部分は放射レジスタンスです。
なお、放射レジスタンスと放射インピーダンスには別の定義があり、給電点の電圧と電流をとるのではなく、アンテナ上の最大電流位置での電圧と電流を採用することもあります。

レジスタンスというと、なにか損失になってしまう要素のような感覚がありますが、放射レジスタンスは電磁界空間を励起するときに見える抵抗成分ですので、そこに消費される電力は実際に空間に飛び出していく電波の強さになるわけです。

リラクタンス (reluctance)
磁気抵抗です。 磁気回路でフラックスの通しにくさの性質をあらわす単語で、その記号は特に定まっていませんが R がよく使われます。 単位は AT/Weber (アンペアターンズ/ウェバー)です。 または H (ヘンリー)を使って表すと、1/H になります。

この逆数は通しやすさを表すパーミアンス(permiance)という単語ですが、滅多に使われません。 忘れていいでしょう。 単位長で単位面積あたりの通しやすさを表す単語はよく使われていて、透磁率 (magnetic permiability) といい、記号は μ で、単位は H/m (ヘンリー/メートル)です。  しばしば真空の透磁率(μ0=4π*10E-7) との比を取った比透磁率 (μr) が使われます。

ディスタンス (distance)、 距離
アシスタンス (assistance)、補佐
インスタンス (instance)、事例
サブスタンス (subtance)、物質
アクセプタンス (acceptance)、承諾
コンスタンス (Constance)、(女性名)
インポータンス (importance)、重要性
ガイダンス (guidance)、案内
アテンダンス (attendance)、出席
など電気に無関係のものはすべて省略します。


これは階段ダンスです。 為念。

人が上に乗っても壊れないように、桐ではなく欅のような固い木材が使われます。

タップダンス、フォークダンス、ベリーダンスの類については詳しくないので省略します。

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[注]
右のグラフは自由空間にある 14.9895m のダイポールアンテナの中点のインピーダンスを計算してみたものです。 この長さは正確に 10MHz の半波長になります。 損失の無い線を仮定しています。

丁度半分の寸法ですとリアクタンス分がありますので、伝送線から給電するとうまく駆動できません。 ですからわずかに短縮してリアクタンス分が0になるように調整します。 それがいわゆる「λ/2 ダイポール」と呼ばれるものです。
インピーダンスはワイヤの太さによって少し異なります。 グラフには、半径が 1mm の線と、30mm のパイプを計算して掲載しています。

虚数部が 0 になるように短縮すると、中央部のインピーダンスは 72 Ω になります。 もちろん実際の使用環境ではずいぶん異なった値に変化します。
(ひとつの長さのワイヤを低い周波数で使う、ということと、ひとつの周波数で長さを短縮する、ということは等価です。 すなわち、この長さのワイヤに 9.73MHz を与えるということは、97.3% の長さのワイヤに 10MHz を与えることと同じインピーダンス特性になります。)