X61 WLAN カード交換 - アンテナの追加
Thinkpad X61 の WLAN カードを交換し、11n を可能にしました。 使ったのは Atheros の AR5BXB72 です。
パームレストの温度も低くなり、また 300Mbps で快適になりました。
X61 はアンテナケーブルが2本しかないので、3本目を引く必要がありますが、ディスプレイ側のベゼルを外したりするのが面倒なので、直接 WLAN カードにアンテナをくっつけました。
で、その報告です。
この3本目のアンテナは中央のコネクタにつなぎます。 受信専用です。
2.5GHz と 5GHz の両方を扱いますので少し工夫して共振させます。
最初のうち、2.5G の方を F アンテナとし、5G の方はFの給電部にヒゲを伸ばして共振させたものを実験していました。 シミュレータではうまく動いていたのですが、機械的な強度が無く、5G の帯域が狭かったので、もっと小型で広帯域の構造を考えました。
作ったのは以下のようなものです。
これはシミュレーションの結果です。
グラフの青線は S11 ですが、使用帯域で -10dB 以下を目標としました。 まあ -6dB 以下なら実用になります。
使用帯域は 2.4-2.5GHz と 5.1-5.7GHz です。
赤い線は給電点インピーダンスの実数部で、調整をしているときに大きすぎるか小さすぎるかを観察するために表示していました。
一種のループアンテナですが、共振しているので単なるループではありません。
エレメントに太い部分があるのは帯域を広くするための工夫です。
窓の中に小さな L 字型のエレメントがありますが、2.5G の電圧点で、5G の電流点の場所を選んで、2.5G の S11を下げるように、付け加えています。
まっすぐ下に向かわせると給電エレメントと磁界結合するので曲げました。
5GHz では、場所によっては 0.3mm ぐらいの長さの差が問題になることがあります。
実際の取り付けは下の写真の通りです。 コネクタの横から細いワイヤを 1.5mm の長さで引き出してエレメントに繋いでいます。 コネクタ自体がスタブになってしまいますが、それがちょっと残念なところ。
機械的には、太いエレメントがカードを出るところで、裏側で二液アクリル樹脂の接着剤を使って留めています。 インピーダンスの低い場所なので誘電率は多分問題にはならないでしょう(期待)。 細い方のエレメントはカード裏側で半田付けしています。
X61 のパームレストの裏側には、熱拡散とシールドを兼ねたアルミ板が入っていますので、追加したアンテナとの電磁界干渉が少なくなるように切り落とします。

参考までに、2バンド・モノポールのこんなのも作りましたが、性能は上記の方が少し上です。
アンテナが出っ張りすぎで、キーボードのアルミと接近してしまいます。 2-3mm ほど銅板を削って、アンテナをカード側に寄せた方がいいでしょう。 カードは Intel の 533AN_HMW で、うまく動いています。
透明のフイルムはポリスチロール t=0.3mm です。
ロの字型になっている部分は5GHzの帯域を広くするため、太い導体が必要だったのです。
銅板の下からコネクタの下辺りにかけて、耐震用の粘着性ゴム(スチレン系ポリマー t=1.5mm)をかましてマザーボードに熱を逃がしています。 ゴムを薄いフイルムでカバーしていますから、接着はしていません。
エクステンダーが銅板なのだからパッチアンテナの方が良かったかなあ。 そのうち設計してみよう。
こんなのをちょっと加工して5GHzのバンド幅をもう少しかせぐとか。

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こんなのも。
なかなかいい特性ですが、機械的に保持できるか難しい。

場所: http://www.qsl.net/va3iul/Antenna/Printed_and_Microstrip_Antennas/Design_Ideas_for_Printed_and_Microstrip_Antennas.htm
