小信号シリコンダイオードの動特性
ここまでの記事の中では、シリコンダイオードの順方向特性について、すべて静特性についてだけ語ってきました。
ここらでちょっと過渡時の特性について見てみます。右のような単純な回路を作り、立ち上がりと立ち下がりを見ます。 パルスの高さは、下が 0V、上が 2.1V で、ジェネレータが 50 Ωの内部抵抗を持っていますから、ちょっと元波形は見えませんが、まあ我慢してください。
ダイオードには 15mA の電流を流してやりました。
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1SS106 Si Shottkey Barrier
1SS106 です。 きれいな過渡特性ですね。
スコープの目盛りは横軸が 50ns/div です。
縦は、緑(Ch2)は 1V/div で、黄(Ch1)は 200mV/div です。 以下すべてこの条件で固定しています。
緑色は立ち上がった後に若干のリンギングがありますが、これはさぼってプローブのグラウンドリード線を短くしなかったためです。 黄色の方はグラウンドも信号側も直接接触させています。)
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1S2075 High Speed
1S2075、1SS133 それに、手元にあったメーカが不明のグレイの帯のものです。
1S2075 は順方向リカバリに 5nS ほど時間がかかるようです。 グレイも似た特性を示しています。
1SS133 は順方向リカバリは 1S2075 より速いですが、逆方向リカバリが 15ns ほどあります。
順方向リカバリ (forward recovery) というのは電流を流し始めたとき、直ちに 0.6V に収まらなくて、より高い電圧を示す期間のことです。 これは、キャリアが最初相手の領域に入ったときに、マジョリティキャリアに結合して電流を運んでくれない期間があるために発生するものです。
(参考: JEDEC標準 JESD286B)

1SS133 High Speed

Unknown-Gray High Speed
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続いて、汎用のスイッチングダイオードです。
1S953 と、Rohm の黄色の帯(品名は不明)と、ジャンク箱にたくさん入っている一般ダイオードを出してきました。
1S953 は結構いい特性をしていますね。 そのほかのものは逆方向リカバリが 30-40ns かかっています。
どれも接合容量を充電する時間がかかるため、立ち上がりが丸くなっています

1S953 General Purpose

Unknown-Gray High Speed

Unknown-Blue General Purpose

Unknown-Green General Purpose

Rohm Yellow General Purpose
1S953 は意外にいい特性をしていますね。
速い反応を求める回路ではダイオードを選択しますが、速いものは順方向リカバリにも気を配ってください。
