まれな、リモコン故障原因
大した話ではないのですが、リモコンで非常におもしろい故障原因に出会いましたので、紹介だけしておきます。
我が家に数台のエアコンがあります。 どれも古いものですが、いつも元気に働いてくれていました。
ところが、突然一台のリモコンが利かなくなりました。 赤外光が出ていません。
故障のモードは:
表示は正常なのですが、どのキーも反応がない状態になります。
あるいは、キーの反応がないだけではなく、LCD の表示で、すべてのエレメントが灰色になります。

その状態から回復させるには、電池を交換しただけではだめで、裏側にある「リセット」とマークのある2つのパッドをショートするしかありません。
一度回復すると、数日間は正常に動きますが、また同じ現象が発生します。
この問題の原因究明には2か月ほどかかりました。

リモコン本体の写真は右の通りです。 古いものなので、「パナソニック」ではなく「National」と書かれています。
分解すると、ケース、基板、キーパッド、電池、という4つに分かれます。

電池を変えても同じだったので、キーの裏にある導電ゴムか、または基板の導電ペイント印刷の摩耗を疑い、分解してみましたが、正常です。
このような導電性のゴムパッドを張り付けても治らないのは明らかでした。

キーの導電ゴムは摩耗していません。
それで、パナソニックから新しいリモコンを購入しようとしましたが、すでに保守期間を過ぎており入手できません。
散々探したところ、中古で売っている方がいて、それを入手しました。
届いたものは、ケースが日焼けして黄色くなっていました。 手持ちの壊れたほうはケースがきれいですので、中の基板だけを交換することにしました。
ここから大問題が発生します。
10日間ほどは正常でしたが、なんと同じ問題が発生したのです。 基板は交換してあるにもかかわらず!
これには参りました。
交換前に、購入したものが正常に動作することは確認していましたから、原因は基板以外です。
電池はすでに交換していますから、ケースかキーパッドということになります。
ケースということはないでしょうから、キーパッドが怪しいわけです。
そんなことがあるのでしょうか?
でも、それしかないわけですからキーパッドを交換しました。
ところが、数日後にまたまた同じ問題が出ました。
ずいぶん考えました。
それで、「キーの導電ゴムが劣化したかイオン化した物質が付着したかで、押したときにそれが基板に転写され、その弱い導電性で回路が誤動作する」という仮説を建てました。
それが正しければ、基板上に汚れが残ったままですから、すべての現象が説明できます。
対策として、基板側の接点面を無水エタノールで洗浄し、キーの導電ゴムも同様に洗浄しました。
そのあと50日ほど経過しても故障は起きていません。 どうやら正解だったようです。
と書いた後、はっと気が付きました。 もう忘れているぐらい昔に、電池を交換したときに電池表面が濡れていたことがあったのです。 液漏れ。
その電解液が長い時間の後に浸透してきた可能性があります。 たぶんこれだな。
基板上の電解液の汚れがキーパッドに転写された。 基盤が不良で故障現象が出た。 基盤を交換した。
基盤を交換した後に時刻合わせなどでキーが基板に押し当てられ、キーの汚れが基板に転写された。 再度故障現象が出た。
キーパッドを交換した。 基盤は汚れたままなので、また故障現象が出た。 基盤とキーを洗浄した。 故障が解消した。
という筋書きでしょう。
諸兄のご参考まで。
[余談]
リーク抵抗値を調べようとしているときに、「欲しいなあ」と思ったのは低電圧オーム計です。
ボード上に回路が載ったままでは抵抗値が測れません。
特に半導体があるときは 0.4V を超えると非直線の領域に入ってしまいますから抵抗値は無意味になります。
いつか、時間があるときに作っておきたいものです。
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Defective Remote Controller
| (03/27/2021) |  |
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リモコン 故障原因 Defective Remote Controller
作者: 藤原 武 Tak Fujiwara