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シールド線からノイズ


シールド線もノイズを出します。

右のシールド線は、その昔初めてソニーから CD プレーヤが世に出たとき、それに付属していたシールド線です。 アンプとの接続に使います。
これをオシロスコープにつなぎ、先端を開放したまま、先から 50cm 程度を残して手でつかんでぐるぐる振り回しますとこんな波形が出てきます。  DC バイアスはかけていません。

縦軸は 20mV/div ですから、 p-p で 100mV という盛大なノイズです。 スコープのインピーダンスは 1 Mohm です。  横軸は 20ms/div ですからかなり低い周波数成分が大きのですが、よくみると鋭いスパイクも混じっていて、耳で聞くとバリバリというノイズになります。
すべてのシールド線が同様にノイズを出すわけではありません。  右の絵は、Kenwood のチューナに付いた接続ケーブルですが、同じスコープ目盛りでもずっと少ない電圧になっています。
もう一つお目に掛けます。
この右の絵は、私がケーブルメーカに頼んで引いて(作って)もらったものですが、絶縁体に発泡ポリエチレンを使って、容量をとても小さくしたものです。  ノイズはほとんどありません。 (わずかに見られる低いサインカーブは60Hz のノイズです。  ケーブルノイズではありません。)

非常に小さな電圧を測定するときや、可動部分にシールド線を使うときには、注意して選択してください。
このノイズが出る現象は、高校生の頃に見つけたものです。  手でシールド線を曲げたときにゴソゴソと変な音が出て、ちょっと追求しました。

芯線が絶縁物とこすれて発生する接触剥離帯電によるものです。

[参考]
Forum の記事


[6/26/2015 追記]
友人がマイクケーブルを買ったところ、内部に導電性プラスチックの層があるのに気がつきました。
これはノイズの低減用です。 ケーブル自体は 「High Grade Professional Microphone Cable」 と印字があります。

層別によく見えるように剥いてみたのが左の写真です。
芯線は φ0.12 の20本です。 その上の層はポリエチレンです。 それに密着して導電層があります。
繊維による補強があって、シールド編組があります。 編組はちょっと目が粗いですね。 ドレイン線を使ってないのは評価できます。
紙で巻いたあとにジャケットをかぶせています。

残念なことに、2本の芯線は撚られていません。 磁界ノイズに対し不利になっています。



導電性プラスチックの部分をミノムシクリップで挟んで抵抗を見たら、1cm ほど離れて 800Ωほどでした。

内部でポリエチレンや繊維が帯電した場合は、導電率の低い導体でゆっくり放電してノイズの誘起電圧をほとんど起こさないように配慮されています。

ついでですが、物を物理的に動かした時に発生する電気ノイズは、総称して「マイクロフォニック・ノイズ」と呼ぶことがあります。  真空管を軽くたたくとその音がすることがありました。 その種のものですが、この件のノイズもマイクロフォニック・ノイズです。